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【開催報告】2019.7.6(日)第4回アーバンデザインカイギ

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アーバンデザインカイギは、柏セントラル(柏駅周辺)の未来を皆さんと一緒に考えるカイギです。

第4回目となる今回は「柏セントラルグランドデザイン~柏駅周辺基本構想~」の公表から1年間のUDC2取組みを報告しました。

カイギの後半では、UDC2パートナーの紹介、およびトークセッションを行っています。

どのようなトークが行われたのでしょうか。

是非ご覧ください。

1.概要

・日時:2019年7月6日(日)13時~15時

・場所:ザ・クレストホテル柏

・主催:一般社団法人柏アーバンデザインセンター

・内容:①グランドデザイン策定後の取組み報告  

    ②UDC2パートナー紹介

    ③トークセッション

・参加者:120名

2.挨拶

①主催者挨拶(石戸理事)

柏セントラルグランドデザインをどのように推進させていくかがUDC2の今後の課題であり、短期・中期的に大きな役割を考えていく必要があると思っています。

リーディングプロジェクトをどう動かしていくかがUDC2の大きな役割の一つであると考えています。

地域がバラバラに進めるのではなく、柏の街全体でまとめていくことがUDC2の仕事です。

私は今後のまちづくりは行政がやるものではなく、民間がどういう街を作りたいかを考え、街ができると思っています。

誰かがやるのでなく、自分がやるということをいつも考えています。

②柏市長挨拶(秋山市長)

地権者・事業者の方々が個々にベストを考えることも 重要ですが、街全体として皆さまが協力をして、求心力や賑わいをつくっていくことが重要だと思っております。

グランドデザインでは、リーディングプロジェクトという大きな方向性も提示されてきました。

どう推進していくのか、それをはっきりさせていくことが次のUDC2の役割であるとも思っています。

学識経験者、地権者、事業者、市民の皆さまが様々な視点を通して柏セントラルの有り方が議論され、次の時代に合わせた方向性が示されていると思っています。

行政としても、それに対応してまちづくりを行っていかなければならないと思っております。

 

3.グランドデザインに関する取組み報告と今後の活動紹介(安藤副センター長)

グランドデザインに関する取組み報告として、

・民間とのデザイン協議

・PUBLICLIFE KASHIWA(パブリックライフカシワ)

・カシワカラフルハートクリスマス

・ストリートパーティー

今後の活動として

・PUBLIC LIFE KASHIWA2(パブリックライフカシワ2)

を紹介しました。

 

 

4.パートナー紹介

①(一財)柏市まちづくり公社 代表理事 酒井氏

ダブルデッキでの活動について話をさせてもらいます。

国の規制緩和の一環として、道路であるダブルデッキ上の利活用が可能となっています。

今までは、飲食販売や物販することができなかったのですが、一定の手続きより設置が可能となりました。

まちづくり公社では、デッキ上で今までできなかった事業を展開しているところです。

例えばですが、ファミリ柏前でのスターバックスの屋外常設のオープンカフェ、毎週水曜日に野菜を販売している「ろじまる」もこの制度を活用したものになります。

市民アンケート調査では、柏駅周辺の魅力を高めるためにはといった項目では、休憩できる場所がないといった意見が多くあります。

ダブルデッキはポテンシャルが高く、広いエリアを抱えているので、今後も様々な活動ができると思っております。

②三井不動産(株) 開発企画部長 加藤氏

パブリックライフカシワの「さいわいリビング」「サンサンパークレット」に参加しました。

感想として、旧そごう駐車場跡地は人通りが多くはありませんが、小さなお子様たちの姿がありました。

こういった姿はまちに潤いが出てきます。

また、夜間にいたずらされる心配もありましたが、3週間の間、一切無く、空間を大切にするという柏の実情を知ることができました。

まちの中のちょっとした空間で街がこんなに変わるのかと驚いています。

こういった活動は柏セントラルの持つ文化・個性・雰囲気、小さな魅力的な飲食店、老若男女、多くの方が街に訪れるようにポテンシャルを更に引き出してくれるように感じました。

こういった取組みは、ほんの少し民間側の努力、街への協力といったことで実施ができます。

もっと多くの民間企業、個人の方も含めた民間の方が街に少し協力をして、更に柏の街が魅力的になってほしいと思います。

今後も継続的に実施されるとのことですので、三井不動産グループも微力ではありますが、街の魅力発展に協力させていただきたいです。

③芝浦工業大学 都市デザイン研究室 教授 前田氏

昨年グランドデザインの報告をこの場でさせていただいたのが、はるか昔に感じています。

今回は、社会実験「カシワテラス」についての話をします。

学生に話をさせようと思ったのですが、2級建築士の試験があり断られてしまったので、学生代理で話をさせてもらいます。

昨年のグランドデザイン発表後にやらなければならないことが2つありました。

1つ目は実行するということ。それは、グランドデザイン推進委員会を立ち上げ、進めています。

2つ目は、若い学生、新しい世代に柏に住んでもらいたい。

融合都市を目指すのだから、柏に関係ない学生にとっても柏セントラルが魅力的と思えるか点検したいと思っていました。

社会実験のキッカケは三協フロンテアさんが学生と一緒に共同研究をしたいと言ってくれたのがスタートになっています。

研究だけ進めることもできましたが、実際に物ができると、会社、学生、市民の方、私も楽しいのではないかと思い、フィールド探しからUDC2に協力をお願いしました。

融合都市を目指すのであれば、計画を実現するだけでなく計画がなくても若い人たちが集まってくるような状況を作らなければいけないと思っています。

今回の社会実験がささやかな動きになれば良いと思っています。

④三協フロンテア(株) 管理本部人事部 採用担当部長 田中氏

採用担当として、学生に弊社のユニットハウスを知ってもらう機会がないかと前田先生に相談したことがキッカケでこのような機会をいただきました。

ユニットハウスというと建設現場の事務所・オフィスが多く、どうしてもチープなイメージがあると思います。

今回は大きなチャレンジだと思っており、ダブルデッキという経験のない現場で、ユニットハウスが豊かなスペースを作り出すことができると、多くの方に知ってもらい社会をより豊かにするイメージにつなげられればと思います。

柏市民の皆さまにご覧いただき、さらに全国に知ってもらえる機会にしたいです。

地元である柏により貢献したいとの思いより、参加させていただいております。

⑤株式会社ハレビノ 代表取締役 上野氏

5年前に創業し、柏第三小学校の向かいで営業をしています。

日頃から思っているのですが、引越しで住まいを探すときに色々なこと(駅近、買い物、治安など)を考えると思うのですが、この街にはおいしいパン屋があるからここに住みたいと地域の皆さまが言ってもらえるようなパン屋になっていきたいと思っております。

ダブルデッキではパン提供を通じて、微力ながら地域の皆さまと色々な関わりを持ちながら、ダブルデッキをより良い空間にできるよう力を尽くしてまいります。

5.トークセッション

①トークセッションの概要

ゲスト(4名)とコーディネーターによるトークセッションを行いました。

 

◆ゲストの紹介

・関口 真太郎 : UDC2グランドデザイン推進委員会委員、柏市西口本通り商店会専務理事など

・高田 昌之  : (株)髙島屋宣伝部柏店販売促進室室長

・磯部 好一  : 柏商工会議所青年部まちづくり委員会委員長

・吉原 美優  : 麗澤大学外国語学部国際交流・国際協力専攻2年、KIKAIコアメンバー

 

◆コーディネーターの紹介

・出口 敦:UDC2センター長、東京大学大学院新領域創成科学研究科社会文化環境学専攻 教授など

 

②トークセッションの内容

出口

既に柏セントラル、柏市でまちづくりに取り組まれている4人の方に登壇いただきました。それぞれの立場からご意見をお願いします。

昨年公表した柏セントラルグランドデザイン(以下、「GD」と表記)は非常によくできていると思っており、周囲でまちづくりに関わっている方々も参考とされています。あとはこれを基にして、どうやってまちづくりを進めていくのかが大切になります。GDを進めていくためにも、今日をきっかけに生まれた新たな人の繋がりを大切にして、GDの効果や可能性を新たに考えていきたい。GDを使ってもらう企業、パートナーが増え、街の価値が高まっていくことにつなげていければと思います。

Q1:自己紹介、自身の取組み、柏について考えていること

関口

昨年に引き続き2年連続でゲストとしてお話させていただいています。柏で生まれ、育ち、住み、働いております。仕事は不動産関係で西口の地権者、駅周辺の不動産ビル、駐車場の管理、西口本通り商店街の事務局、柏第一小学校のPTA役員、青少年相談員をやっています。

GDは20年後を見据えて「選ばれる街」であるため、あり続けるための構想であり、戦略を示したものであります。

パブリックライフというものが、イベント的なものに捉えられるところもありますが、GDができたことで、居心地よくすごせる街をめざすそのためにパブリックスペースを設けて、活用していかなければいけない。まずはパブリックスペースをどうやって造るのか、どうやって運営するのかといったことを目的に社会実験がスタートしています。

パブリックライフカシワ1では、ちばぎんスクエアとして所有している千葉銀ビルのスペースを提供しました。以前は駐輪場だったスペースですが、違法駐輪が多くやめてしまった経緯があります。そこにオープンカフェセットを3週間設置し憩いの空間にしました。カフェセットの出し入れなどの運営は弊社が担いました。

パブリックライフカシワ2では、所有する土地で「KIDIYSPARK:こども向けの広場」整備がはじまっています。この土地は、UDC2が活用できる土地を探していたタイミングと借地をしていた土地がかえってくるタイミングが偶然あい、次の土地利用を考えている間は、UDC2で使っていただこうと考えました。ただし、パブリックライフ1と違い、無償とはせず、運営には何も協力しないスタンスをとりました。意図としては無償で運営も地権者がやっては、次に続かないと考えたからであり、今後柏セントラル内で建て替わっていく際に地権者がちょっと協力することでの連鎖はあり得ると思っています。地権者の時間のスキマ・空間のスキマを活用した土地の提供の仕方、確保の仕方の参考事例を示せたと思っています。また、ハードとソフトのブリッジを具現化した一つの取組みと思ってほしいです。

 

 高田

高島屋46年目をむかえ、皆様に支えていただき感謝いたしております。私事ですが現在50歳となり身体にガタが来て最近は健康に興味を持っています。

仕事面では30歳過ぎより宣伝部におり、主に催事(文化)の企画をしています。最近では浅田真央展をGWに開催し多くの人が集まっていただきました。

企業ですので集客や売り上げといった費用対効果が求められますが「地域の人に最新の情報・文化を提供したい」を心掛けて仕事をしており、お客様の笑顔がやりがいで頑張っています。

「まちづくり」は髙島屋の経営方針の大きな柱の一つであり、例えば「地域のお客様に必要なものを用意する」という生活インフラの役割を担うことや、「地場産品の拡充」「地域ニーズへの対応」など地域の方の豊かな暮らしを提供することが弊社の存在価値であると思っています。今日をきっかけに、柏をより深く知り今後につなげたい。

昨年のカラフルハートクリスマス2018では、共通のカラフルハートフラッグを作りました。街のにぎわいを創出するためにどうしたら良いか話し合った結果があのフラッグであり、カラフルハートクリスマス2018は街で様々なイベントを散りばめて、回遊性を増やしたい試みです。宝探し、学生の販売コーナー、手作り手の市。様々なイベントを散りばめたことで、街が非常に盛り上がった。何よりも財産なのは多くの人が関わりみんなで作り上げたこと。今年も期待していただきたいです。

 

磯部

今日が40歳の誕生日。柏で生まれ育ち、事業は北柏で40年続く企業になります。今日は柏商工会議所青年部(YEG)のまちづくり委員長として参加しています。

YEGの活動は「地域の経済的発展の支え・豊かで住みよい郷土づくり」に貢献することであり、まちづくり委員会として「柏セントラルの地域活性化のための活動を行い、ビジネスにつなげる」を目標に運営しております。

柏セントラルの街を子どもの頃のような魅力を取り戻したいと思っており、10年20年先に続く活動をしていきたいです。

 

吉原

麗澤大学、国際協力を先行している大学2年生です。幼稚園から柏市に住んでおり、高校も柏、バイト先も  髙島屋と柏市にどっぷりな若者です。

KIKAIというプロジェクトは、35歳以下のメンバーを対象に柏市協働推進課と一緒にやらせてもらっています。街に関心を持たない若者が大半で、まちづくりに協力しようとする若者がとても少ないのが現状であり、このプロジェクトが生まれたきっかけになります。柏は大学があるから通う、住まいがあるから帰るといった位置づけでしかなく、遊びに来たい街ではなくなっていると思います。

若者の力で若者をターゲットに、そして市民にとって、柏を知っている皆さんにとって、よりよいまちづくり、コミュニティをつくることを目標にしています。

 

出口

皆さんには、自己紹介と取組みの頭出しをしていただきました。

GDに基づいて、新しい取組みの芽を育てていく。そういう芽は、まちの中で「困ったこと」「課題」から始まるのではないかと思っています。UDC2は「課題解決型」のセンターでありたいと思っています。

 

Q2:皆さんが街で困っていることを教えてほしい。こんなことやりたいと思っている(が、できてない)。一緒にやるメンバーを探してみては?

 

吉原

学生の立場で日頃思っていることは、大学生がまちにもっと興味を持つきっかけ、大人と繋がるきっかけ、小中学生など下の世代と繋がるきっかけが増えてほしい。そうすれば、まちの交流が活性化されていくと思っています。

小中高生からみると大学生は大人に見え、大人から見るとまだまだ子どもに見られます。大学生は大人と子どもの間の存在だと思います。

KIKAIとして、香取神社の近くの場所をリノベーションして、拠点とするプロジェクトが動いています。上の世代、下の世代がつながる場がほしいとの想いより、『コワーキング』ではなく、『コラーニング』スペースとして、一緒に学んでいくスペースをつくりたいと思っています。中学生、高校生、大学生、社会人の皆さんとのふれあいを生み出せる場所で、クラウドファンディングにもチャレンジしようと思っています。

その場所は、社会人のリアルな声を学生に伝えられる場所であったり、「街の将来を考える大人」と出会える場所にもしていきたいと考えています。

 

出口

「コラーニングスペース」はいいですね。「学び」は学校だけじゃない。様々な学びがあり、街の中で学ぶこともたくさんあります。今はそんな場所が減ってきているのではないか。それも課題だと思います。

 

吉原

パレット柏は受験勉強などでたくさん使われていると思います。ただ、市民の交流の場でありながら、現状はそれぞれが自分のことをやっている。もっと交流できる場所があるといいと思います。

 

出口

KIKAIのメンバーには学生だけじゃなく、社会人もいますか。

 

吉原

運営メンバーとして、35歳以下を定義としていますが、サポーター枠で社会人もいます。色々な面からコミュニティをつくっていきたい。自分たちだけの「場所」ができるだけでは意味がなくて、市民の皆さんに利用してもらってつながりが出てくると思います。

 

磯部

個人的な主観ですが「ディズニーランド」という言葉にワクワクします。そのワクワク感から得るためのものは無いか、柏に持ってくるにはどうすれば良いかと考えていて「柏ランド清掃計画」という企画を考えています。

ディズニーは清掃員(キャスト)が常に動き回っていて、キャストはディズニーランドのことを何でも知っている。「柏ランド清掃計画」も清掃して終わりではなく、柏セントラルだけでも良いからそういうキャストを配置できないものかな、と。清掃、案内、パフォーマンスもできる人がいれば、外から人が見に来ます。

ディズニーランドは清掃が行き届いており、赤ちゃんがハイハイできるレベルになっている。1日3回ピカピカにしていて、柏にもそうしたイメージが付いたら活性化につながるのではないかと思います。

また、街を歩いていても、どこに何があるか分かりません。スマホ頼みでなくて、キャストに聞けば分かる、という状態にしたい。これをどう実現していくかをまちづくり委員会として考えており、ビジネスチャンスにつなげていきたいと考えています。

 

出口

ディズニーランドをヒントにして、街のコンシェルジュのようなチームをつくる。ガイド、情報員、アンバサダーが街にたくさんいる状態になっていく。そういう職能を是非柏に作ってほしいと思います。

 

高田

そごうさんが閉店してから街のにぎわいが低下していると実感しています。この街の魅力とは何なのでしょうか? 地元のお客様でだけでなく、広域のお客様が来るにはどうすれば良いか? 百貨店だけで解決するには限界があります。地域間競争の中で柏が勝つためには、色々な人とタッグを組み、巻き込み大きなうねりを生み出すことを定期的に行うことが必要だと思っています。

自分の時間を過ごしたい街として、横浜・上野に魅力を感じています。交通利便性、商業施設の充実、魅力的な飲食店、街を散策する楽しみ(ワクワク)があります。

街は『滞在時間』が大切だと思っています。例えば上野では、公園・美術館があり、上野美術館で大きなイベントやる際は、商店街と連携して、フラッグが設置されています。傘のシェアリングを商業施設から小さな商店街まで連携してやっています。便利な街であり、楽しいなと感じます。

街全体でシンボリックな取組み。みんなで力を合わせて作ることが、にぎわいを取り戻すポイントだと思っています。

 

出口

企業と地域、企業と市民の繋がりの必要性を問題意識として感じますね。

 

高田

そうした意味で、UDC2にもっともっと舵を取ってほしいと思っています。企業と地域、企業と学生など、話し合う機会をUDC2に設けてもらって、みんなで新しいものを生み出していくようなことを商業施設の立場として思っています。

 

出口

企業と地域のつながりは非常に重要なテーマだと思います。今までも様々な取組みがあったと思いますが、市民の方々もあまりご存じないと思います。具体的にどのようなつながりの可能性あるのでしょうか? 関口さんに経験も含めて課題もご紹介いただければと思います。

 

関口

例えば、柏まつりの柏ねぶた。近年、柏まつりで西口が非常に盛り上がりをみせていて、その中心が柏ねぶたです。ねぶたの始まりは、実は父が1回だけやったことが始まりと聞いています。やってはみたもののお金と人が続かず1回で止めたところ、街の皆さんから「来年もやってくれ」という声が多くて挙がったらしいです。その後、髙島屋グループから資金・人的支援を受けて、ねぶたを続けられることになりました。西口の商店会はまとまっていると言われるのですが、髙島屋が事務局をしてくれていることが大きいです。

磯部さんの「清掃」という話ですと、国道6号線で実施している「ロッコクプロジェクト」あります。国道6号を横断する地下道を清掃するプロジェクトで東葛高校、柏中学校、柏一小の生徒が関わっています。地元商店会・町会も協力しています。そうした関わりが今の街を支えています。

私自身30代の頃は「まちづくりは誰かがやれば良い」と思っていましたが、不動産をやっていて街の価値を考えたときに、一人ではなくみんなでやる必要があると思い考えが変わりました。

若者がまちづくりに関わって担い手になってもらえたら嬉しい。そういったことが今後のまちづくりに求められると思います。

 

Q3:会場からの質問・意見

石戸

柏は若い人たちの活動が多いが「場所がない!」という話を聞きます。何とか考えていかなければと思っていたので、KIKAIのプロジェクトをもう少し詳しく教えてください。

 

吉原

KIKAIは、35歳以下の市民が中心になってまちづくりを進めるプロジェクトになります。動いているプロジェクトでは、一つは拠点づくりとして「カルチャーセンターのリノベーション」他には「カシワ100人カイギ」という、街で活躍している人に話してもらって、まちづくり・コミュニティを考えるための活動をしています。

カルチャーセンターをコラーニングスペースにするプロジェクトでは、学生が勉強したり放課後に過ごせる場所だったりビジネスマンが仕事したり、つながりを増やせる場所で広い世代の地域の交流が生まれるようにしていきたいです。利用してもらう人がいないと始まらないのでつながるきっかけを求めて足を運んでいただきたいです。

 

石戸

学生だけだとすぐに終わってしまうことが多いので社会人が入っていることが良い。ぜひ、社会人には学生を育ててもらいたいと思います。

 

出口

柏は学生のまちだと思います。中学生・高校生がまちなかを多く歩いているが居場所が少ないのではないでしょうか。

 

吉原

少ないです。ファミレスで時間を潰している子は沢山います。そういう子がお金をかけずに滞在できる場所にしたい。また、地域のことを知るきっかけになる場所にしたい。街が若返りクリエイティブになると思います。

 

前田

柏は人の資源が豊かだと思っています。他の街でも色々とまちづくりに関わっているが、柏は人のバラエティが富んでいる。前向きな人が多い。

柏に足りない要素を考えたところ、「ブラタモリ」がヒントになりました。あの番組は、地形的な面白さや歴史があることを大切にしています。柏にも歴史が色々あり、野間土手や神社の配置などをみると、宿場はなかったけど水戸街道を歩いてきた人がいたことが分かる。都市開発は社会の趨勢によって動いてしまうが、歴史は変わらないので現代的に解釈して楽しんでもらいたい。地形と歴史はオンリーワン。これはGDに反映できなかった部分でもあり次の課題だと思っています。

 

出口

柏の街はパッとみて歴史的な建物があるわけではないので読み解かないと分からないところがありますね。ブラタモリ的な発掘の余地があるかもしれません。それこそ、コラーニングスペースで学んでほしいですね。

 

吉原

「街について学ぼう」と思う学生は少ないと思いますが、何かきっかけがあれば若者も食いつく可能性はあります。「インスタ映え」とか小さいきっかがあると、柏について考えていく時間も増えていきます。それをきっかけに深く街に関わるようになる学生もいると思います。

 

高田

昨年の夏は高校生による演劇(高校演劇かしわンダーパレード)を仕掛けて、一つの文化のスタートだったのかと思っています。演じている高校生はエネルギッシュでしたし、高校生が柏の街に繋がるポテンシャルなのかもしれない。良いアイデアがあれば場所は提供できます。

 

磯部

学生とのコラボレーションは柏ランド清掃計画でも想定しています。学生に「街がキレイであることが大切」と意識を持ってもらいたいです。

 

安藤

今後のUDC2としてはソフトとハードをどうブリッジしていくかが大事なポイントだと思っています。ソフトを実施してくれるプレイヤーが多く出てきて、アイデアも豊富に出てきています。ハードについては、関口さんの話やUDC2の会員(80名程度)などがあります。これらを繋げて、新しいコネクションを作ることは可能だと思います。

ソフト活動がイベントで終わらないよう「こういうイベントが、この場所で行われることで5~10年後、街がどう変化するのか、人がどういうふうに育つのか」という視点を大切にしながらサポートすることがUDC2の役割かと思います。皆さんが考えているアイデアをUDC2に持ってきていただけたら、良い形にして返せるのではないかと思っています。

 

Q4:最後に一言ずつ

大学生は大人であり、子どもでもある。そんな自分たち大学生をうまく利用してもらいたいです。若者がちょっとやりたいと思っていることを大人の力を借りて実現できればと思います。そんな声を応えるためにKIKAIというコミュニティが生まれたと思っているので、新たなものを生み出していきたいです。

 

磯部

早朝、柏駅前の公共のトイレの場所も分からなかったことが元々の発想です。その時に柏の街のMAPがあると便利だと感じ、柏ランド清掃計画を実現していくと良いと思いました。また、ビジネスチャンスに繋げて街が活性化していくことを軸に頑張っていきたいです。

 

高田

何よりも、街を思う方がこれだけたくさんいることを嬉しく思います。微力ながら、街の発展・文化の醸成に今後も携わりたいと思います。

 

関口

先ほど、ベッドタウン柏の在り方が変わっていくと市長は仰いました。GDでは商業都市から融合都市への転換を謳っています。「融合」の在り方、ベストミックスの在り方を探っていく、とフューチャーメッセージで謳われています。柏セントラルはGDが無くても必然的に融合になっていく場所です。ただし望ましくない形になる可能性があります。それでは「ハーモニー」にならない。不協和音にならないようにUDC2があってGDがあると思っています。今はGDのテーマ4に注力していますが、来年はもう少しハードのことも議論し、テーマ1~3も報告できると良いと思います。

 

出口

UDC2といった核になる組織ができあがり、GDという構想ができあがりました。後はパートナーがたくさん出てくることが大切になります。この会場にはアイデアを持っている人がたくさんいると思いますので、是非パートナーになってほしい。UDC2とのパートナーだけでなく、パートナー同士の横の連携でもユニークな活動が生まれると思います。それが次の時代のまちづくりに繋がり、活動の目玉になっていきます。

最近は「インクルーシブ」という言葉をよく聞きますが、柏は一つの色に染まらない街で、本当にカラフルハートだと思います。いろいろな方々が活動して、互いにリスペクトしあって、繋がっていくインクルーシブな街だと感じています。それが、柏が世界に向けてモデルになっていくのではないかと思います。

アーバンデザインという視点でお話する際、「街は生き物だ」という話をします。再開発は大規模な外科手術であり、都市にヘソを作るもの。対して、この1年の取り組みは鍼灸治療であり、都市のツボを刺激しています。ピンポイントで刺激することで人の交流が生まれたり、街に潤いが生まれたりします。大規模な外科手術も必要ですが、鍼灸治療も必要です。ソフトとハードの間のポイントを探していく1年間だったと思います。

UDC2は、GDをつくり都市のツボを刺激するようなモデルを作ってきました。次は会場の皆さまがパートナーとしてUDC2の取組みに参加していただきたい。これが次のステップに進むために必要なことだと感じております。本日はありがとうございました。

1990年代より「若者の街」として名前を馳せてきた柏の街。

「東の渋谷」と言われた時代もあり、多くの若者にとって憧れの街だったと言います。

しかしながら、UDC2がここ数年で調査したアンケートでは、若者からポジティブな意見と共に、ネガティブな意見もたくさんもらっています。

タイトル

タイトル

「怖い」「休日に来たいと思わない」「デートするには恥ずかしい」

「柏に来たくて来てるわけじゃない。他に行くところがないだけ」

などなど。‍

若者にとって、憧れの街ではなくなっているのでしょうか?‍

サブタイトル

サブタイトル

そもそも、柏の街に若者はいないのでしょうか?

そんなことは[.u][.s100]ありません[.s100][.u]。パレット柏のオープンスペースや、UDC2の社会実験である「デッキパーク」などは、たくさんの中高生に利用されてきた経緯もあり、若者の居場所としてにぎわっています。このたくさんの若者。彼らはどこから来て、何を目的に過ごし、柏の街に何を感じているのでしょうか?

「若者の街・柏」のリアルはどこに?‍

さあ、柏に関わる若者たちのHONNE(本音)を探っていきましょう。本プロジェクトは、柏で活動している若者にフォーカスし、彼らのHONNE(本音)を探ることにより、若者の柏の街に対する考えや、街の内外での動きを見える化することを目指すものです。市内の各所に徐々に配架していきますので、ぜひお手に取ってお読みください

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