
まちづくりトークは、UDC2関係者に限らず広く市民の方々と一緒に柏のまちづくりに関係するテーマについて、知見を深め交流の場となることを目的としています。
今回のまちづくりトークでは、1部では、安藤副センター長から「ストリートパーティーの10年を振り返る」というタイトルでストパのこれまでの歴史について話題提供がありました。
2部では、子どものこころ専門医である、山口有紗さんから、「子どものウェルビーイング」から始まり、「わたしの心を大切にすること」についてお話がありました。参加者からは絶賛で「涙が出た!」という熱い感想も届いたほど!
3部では、最初からストパをつくりあげてきた三好さん・松清さんも交えてのトークセッション。やはり2人も熱い! 今までストパの実行委員として関わっていても2人の心の内を知らない人も多く、驚きや感動を生んでいました。
これまでストパが成し遂げて来たことは何なのか?
これからのストパはどうあるべきか?
今回のまちづくりトークがきっかけで、新たなメンバーを加えつつ、良い方向に進化することを期待します。
以下に、当日の内容をご紹介します。
・タイトル:まちづくりトーク08|子どもまんなかのまちづくりとは? ーみちあそびで繋がるコミュニティー
・日時:2026年3月2日(月)18:30~20:30
・場所:BeARIKA 10階ホール(柏高島屋ステーションモール新館)
・参加者数:43名
・主催:一般社団法人柏アーバンデザインセンター(UDC2)
【スピーカー】
・安藤哲也|柏アーバンデザインセンター副センター長
【ゲストスピーカー】
・山口有紗(小児科専門医・子どものこころ専門医)
【パネラー】
・山口有紗(同上)
・三好玲子(かしわ子育てまちづくりネットワーク・ここっと)
・松清智洋(Cozy Company)
【モデレーター】
・安藤哲也(同上)
◆「子どもの姿」を可視化する意義:三好さんは、ストパの最大の魅力は「子どもが遊んでいる中で何が起きているかを想像すること」だと語りました。現代の都市では、子どもは安全のために囲われた場所(有料施設など)で遊ばされがちですが、あえて道端で遊ぶ姿を多くの人に見せることで、「子どもが街にいるのは当たり前」という認識を広めたいという強い思いがありました。
◆「居場所」の定義と課題:松清さんは、単なる「場所」の提供ではなく「誰にとっての居場所か」を問い続けていました。特に駅前のような商業的な空間では、自分の主体性を保てる場所が子どもにはほとんどないのではないかと述べ、ストパを単なるイベントではなく、定期的な「ソフトのインフラ」として機能させることで、そこに行けば自分が自分でいられるという安心感を創出したいと述べました。
トークセッションの中で最も熱が入ったのが「無料開催」へのこだわりです。
◆親の特権と子どもの選択:有料イベントにしてしまうと、参加するかどうかを親が判断することになります。それは「親がやらせたいこと」に偏るリスクを孕んでいます。子どもが自分の意思で「やりたいからやる」と言える環境を作るためには、金銭のやり取りを排除することが不可欠であり、これが公共空間で行われる意義であると強調されました。
◆「まちづくり」としての葛藤:昨今のまちづくり活動は「いかに稼ぐか(キッチンカーやマルシェの導入)」というステップに進みがちですが、ストパはあえてその方向に進まず、「遊ぶ権利」を守るための一線を守り続けてきており、それが大切だと共有されました。
9年間活動を続けてこられた秘訣として、ユニークな運営手法が紹介されました。
◆「仕事」にしないための無償制:安藤副センター長から「運営に関わるボランティアスタッフには謝金を払っていない。お金が発生すると『仕事』になるので、実行委員が率先してハンモックで寝るような自由な楽しみ方ができなくなるからだ」という発言がありました。メンバー自身が一番楽しむことを最優先しているといいます。
◆「毎回解散」するシステム:ストパは毎回、実行委員会を一度解散させます。公式LINEやメルマガの通知を負担に感じる心理に配慮し、「今回やりたい人」だけがその都度集まる2層構造のオープンチャットによる運営を行っています。これにより、メンバーの心身のバランスに合わせた無理のない参加が可能になっています。
小児専門医の山口有沙さんからは、心理学的・医学的視点でのフィードバックがありました。
◆偶発性の価値:「見たいものしか見ない」現代において、道を通りかかっただけで子どもの遊ぶ姿が「見えてしまう」という偶発性は、社会の層(エコロジカルモデル)を豊かにするという発言がありました。
◆遊びの多様性:道でこたつを出してファミコンをやるような、一見「古典的ではない遊び」も受け入れるストパの姿勢が、多様な層の子どもたちが混ざり合えるきっかけになっていると評価されました。
◆行政を「記号」で捉えない:「行政の人」とひと括りにせず、彼らが拠り所にしている法律や制度を理解し、同じ「人」として対話することが重要ではないかという指摘がありました。陳情(攻撃)ではなく、一緒に学ぶ場(勉強会)を作ることが、実効性のある連携を生むのではないかという示唆がありました。
◆地域の大人が「特権」を自覚する:親や大人が、無意識に子どもを誘導している「特権」を持っていることを自覚し、血の繋がらない地域の大人が子育てに関わることで、子どもに多様な選択肢(パパとは違うことを言うおじさんの存在など)を与えることが、子どものウェルビーイングに繋がるのではないかという発言がありました。
最後に、モデレーターの安藤副センター長より、「大人が楽しく生きていないと、子どもは大人になりたいと思わない」という言葉が添えられました。ストリートパーティーは、子どもだけでなく、関わる全ての大人たちの「回復力(レジリエンス)」を養う場として、柏の街に根付きつつあるのではないかと、期待を込めたメッセージがありました。

UDC2まちづくりトークは、様々なゲストをお呼びし、まちづくりに関する話題提供を目的として、これまで7回実施されてきました。
8回目となる今回は、「ストリートパーティー」がテーマ!
2017年から続く、柏駅前のストリートパーティー。 メインストリートを「あそび」の力で多世代交流の場に変えるこの試みは、今やUDC2の代名詞として国内外から注目されています。
「なぜ柏では、こんなに多様で面白い企画が次々生まれるの?」
そんな疑問に応えるべく、今回のトークイベントでは運営の裏側にある「市民参加型の仕組み」と「運営の工夫」を深掘りします!
さらに今回は、子どものこころ専門医・山口有紗さんをゲストにお迎え。 「子どもを巡る大人の関わり方」や「あそびが持つ無限の可能性」について、専門的な視点からヒントをいただきます。
柏のポテンシャルの秘密を知りたい方、これからの公共空間のあり方に興味がある方、ぜひご参加ください!
・タイトル:UDC2まちづくりトークvol.8「子どもまんなかのまちづくりとは? ーみちあそびで繋がるコミュニティー」
・日時:2026年3月2日(月)18:30~20:30(受付 18:00~)
・場所:BeARIKA 10階ホール(柏高島屋ステーションモール新館)
・定員:80名(事前申込み優先・先着順)
・主催:一般社団法人柏アーバンデザインセンター(UDC2)
・問い合わせ先(UDC2事務局):tel:04-7166-5000/Email:info(at)udc2.jp ←(at)を@にしてください

