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【開催報告&当日動画】2020.11.14(土)第5回アーバンデザインカイギ

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アーバンデザインカイギは、柏セントラル(柏駅周辺)の未来を皆さんと一緒に考えるカイギです。

第5回目となる今回は「柏セントラルグランドデザイン~柏駅周辺基本構想~」の公表から1年間のUDC2取組みを報告しました。

カイギの後半では、UDC2パートナーの紹介、およびトークセッションを行っています。

どのようなトークが行われたのでしょうか。

動画もしくは発言記録をご覧ください。

1.概要

・タイトル:未来の公共空間を考える -人がイキイキ過ごせる都市とは?-
・日時:2020年11月14日(土)13時~15時15分
・形式:オンライン(zoomウェビナー)
・内容:1部 UDC2の取組み報告、2部 ゲストトーク、3部 トークセッション
・定員:300名(満席)
・参加費:無料
・主催:一般社団法人柏アーバンデザインセンター(UDC2)

2.当日の記録

第1部:UDC2の取組み報告

第3部:トークセッション

→第3部の発言記録(pdf)

 3.Q&A

①UDC2へのご質問

Q:

駐車場を活用した園庭について、家賃など地権者とはどういう整理を行われたのでしょうか?

A:

「子どもサンカク広場」の企画を地権者へ説明した際、こうした趣旨であれば無償で良いというお話をいただくことができました。こうした篤志家のおかげで成立しているプロジェクトになります。これについて、①地権者が元々UDC2会員でUDC2の活動に好意的であった、②駐車場は地権者の自己利用であり営利活動をしていた訳ではなかった、という2点は大きなポイントかと思います。

Q:

柏駅にフォーカスしている感じでしょうか?よく主要駅は栄えているけどほかは・・・っていうのを聞くし私の住んでいる市もそういった部分を感じます。今後はその範囲を広げていくことはあるのでしょうか?

A:

柏セントラルグランドデザインに基づき、柏セントラル(柏駅周辺)にフォーカスしたものとなっております。柏セントラルとはUDC2の造語で、柏駅から無理なく歩ける範囲(およそ半径500m程度)と定義しています。正円の径を大きくする、という方針はありませんが、必要に応じてアメーバ状に広げることはあり得ると考えています。

Q:

この取り組みの財源やリソースについてどこが主に負担しているのか。教えてほしいです。UDC2自体について主に負担しているか、主な収益減はなにかを教えてほしいです。

A:

UDC2の財源は「公」として柏市、柏市まちづくり公社。「民」として柏商工会議所および会員からの会費で賄っています。収益源としては、例えばカシワテラスの賃料や、まちづくりに関する委託事業を受けることもあります。

Q:

貴重な取り組み事例のお話ありがとうございました。難しいかもしれませんが、本日の資料は後日いただくことは可能でしょうか?

A:

申し訳ありませんが資料配布はできません。

Q:

柏市および豊田市において、火を使うことを許可した取組みのスキームについてより詳しく伺えればと思いました。

A:

前提としてUDC2で実施しているKIDIYS PARKは公有地ではなく民地であることが最重要ポイントです。民間の土地なので「道路」でなければ「公園」でもないわけであり、道路交通法や都市公園法が適用されません。そのため、消防署へ届出(火災と紛らわしい煙又は火災を発するおそれのある行為の届出)を行うことと、近隣の住民の方々へ事前にお知らせをしてトラブルにならないように配慮することで、一度もトラブルは起きませんでした。

②ゲストの園田さんへのご質問

Q:

とても素晴らしい取組だと思うのですが、地域住民の方からネガティブな意見、反応はありますか?別の都市でこのような取組を進めたいのですが、騒音、周知、コロナ対策などの苦情を受けたことがあり、どのように乗り越えているのかヒントをいただけると大変うれしいです。

A:

もちろん周囲からは様々な声があります。それらの声に耳を傾け真摯に答えることは当然重要だと思いますし、豊田でもそうした対応はしています。ただ、対話の中で、今のままでは結局誰にとっても使えない場所のままでありいずれ行政も管理できなくなるという中で、責任持ってコミットし使いたいという若い人たちがいるのであれば信じて任せてみよう、という状況を作っていくことを考えました。つまり、問題の本質は本来利用者と反対意見の人の当人同士で話し合うべきことを行政が引き受けてしまっていること(また反対する人も行政に対してのみしか言わない姿勢であること)だと思うので、会議ではなく実証企画の際や現場での柔らかな場で直接話す機会を設けたりして「行政が判断するのではなく当人同士が対話の中で落とし所を見つけていくしかない」ということをご理解いただく状況づくりを心がけました。また、なぜそのような取り組みが必要なのかは行政さんが都市経営者として本来の意味での大義名分をきちんと語れないと始まらないので、そうした部分についてはスキルやコンサルへの委託の問題ではなく、行政さん自身が覚悟と志を持って取り組んでいただくことが必要不可欠だと思います。

豊田でもそうですが、事業の大小関係なく、公民連携の取り組みの成否はどちらかというと行政さん側の覚悟やスタンスによるところが大きいと思いますし、逆にそれさえきちんとあれば志を同じくして行動してくれる事業者さんや市民は必ずいると思っています。

Q:

千葉県習志野市にある複合公共施設「プラッツ習志野」でまちづくりに携わる者です。プラッツ習志野はPFIによる民間運営なのですが、なにぶん運営資金で困ることがあります。市民が共創者として活動できるよう、コープみたいな運営も考えておりますが、資金の面で良い活動、組織づくりのアドバイスがありましたらお聞きしたいです。

A:

私自身はPFI事業自体についての専門性はあまりないので事業スキームの中での工夫というのはアドバイスできないのですが、事業の考え方について私見をお伝えします。まず、施設の中で収益事業として独立採算で取り組むべき部門(飲食事業や貸館事業など)については、一般的な民間事業としての経営努力で改善すべき内容ですので、都市デザインやまちづくり視点の話ではなく経営コンサルと検討したり事業者さんの営業努力や魅力あるサービス、コンテンツ開発をきちんとやる必要があるあると思います。その上で、非収益部門(広場運営や図書館事業など)については、ある意味最初から経済価値ではない価値を提供し市民生活のアメニティとして機能させる部分ですので、その役割をきちんと担保した上で、施設全体で収益部門と非収益部門のバランスが黒字化できていれば良いと考えます。その状況が悪化している中では、対応方針として収益部門の数字をより伸ばす必要があるのであれば先ほどの前者の話をまず真っ先に取り組むことが重要でしょうし、その点がすでに限界までやっているのであれば、非収益部門の支出をアイデアで軽くしていくことが求められると思います。その際に重要なのは、共創者として一緒に取り組む人のメリットを明確に運営側が示せるか、そしてそのメリットに見合う程度の負担(例えばスタッフ的な役割を一部担ってもらい人件費を抑える、自主企画の比率を下げて持ち込み企画を増やすなど)を設定して対等な立場で協議できるかという点と、非収益部門の事業評価にどこまで経済的な部分を持ち込むかの判断基準だと思います。

よくあるのは、施設の維持自体が目的化してしまい利用者に対して魅力あるサービス提供ができない状況の中で「お願いする」形で協働しようという持ちかけ方を市民にするような形です。これでは関わる人のメリットがなく一方的に「厳しいので助けてください」という状況になってしまって、当然うまくいかないと思います。

ですので、まずはそのサービスが本当に必要とされているのか、必要なのであればそれを残すための資金を「収益部門の売り上げ増」で確保するのか「非収益部門の支出減」確保するのか、後者の場合、どこまでそれをしてもサービス水準が担保できるか、もしくは経済価値以外で魅力を強化できるか、という整理をすることがいると思います。何れにしても、都市における当該施設の役割は何か、という原点(なぜやるか)からスタートすることが大切だと思います。

Q:

柏市および豊田市において、火を使うことを許可した取組みのスキームについてより詳しく伺えればと思いました。

A:

公園や広場の場合、火気の使用自体は「直火」でなければ法律上禁止されていない場合が多いです。おそらく条例や消防上の懸念からリスク低減のために禁止にしているという場合が多いと思いますので、ここ以降は大前提として火事の危険がなく煙や匂いの問題が周辺の民家に及ばない、という想定で、どのように解釈するかという話としてお答えします。公園の場合は「都市公園条例で一部のBBQ施設のある公園を除いては一律火気の使用は禁止しており、横並びで運用するために例外は作れない」というのが大方の理由かと思いますので、その場合は検討対象の公園だけは特別な措置を施す理由(今後の公園の自由度を高める実証実験など)をきちんと構築できれば問題ないと思います。また、消防についても火災の危険がない場所については、火事と間違えられないよう「ここは火気使用をする場所なので煙が上がる可能性がある」ということを管理者と消防との間で共有する手続きをしておけばまずは問題ないと思います。そのほか、建物密集地の防火地区であったり近隣に文化財があったりするなど細かなポイントは色々ありますが、一般論としては「できないイメージ」が多くの関係者の頭にあるだけだと感じます。関係各所にヒアリングしてみて「できない理由」を書き出し、それを1つ1つクリアできる理論構築をしてみると、案外できるようになる場合も多いと思います。現に自治体によっては、BBQ設備が一切ない市内の複数の都市公園でも少人数であれば届出なしで自由にBBQをしても良い、という仕組みで運用しているところもありますので、結局は制度や法律の問題ではなく、関係機関との協議にしても近隣対応にしても丁寧に個別対応をできるか、また利用者の人と共に安全に利用するためのリテラシーをあげられるか、というところなのかなと感じています。

Q:

「自治」が成立するための工夫って何でしょうか?

A:

私へのご質問の最初の回答と重なりますが、基本的に「利害関係のある当事者同士できちんと話し合う状況を作れるか」ということに尽きると思います。問題があったら市役所に電話するのではなく利用している人に直接声をかける、利用する側も周辺の人たちの生活に配慮して注意する、当たり前の話ですが、それを行政が代行すべき、と勘違いしている人が多いのも事実です。ですので、具体の案件の話を始めるまでにそもそも「なぜその取り組みをするのか」「誰が意思決定すべきなのか(大方の場合は行政ではない)」ということを関係者できちんと時間をかけて共有しながら進めていくことが、結果的には近道になると考えています。

1990年代より「若者の街」として名前を馳せてきた柏の街。

「東の渋谷」と言われた時代もあり、多くの若者にとって憧れの街だったと言います。

しかしながら、UDC2がここ数年で調査したアンケートでは、若者からポジティブな意見と共に、ネガティブな意見もたくさんもらっています。

タイトル

タイトル

「怖い」「休日に来たいと思わない」「デートするには恥ずかしい」

「柏に来たくて来てるわけじゃない。他に行くところがないだけ」

などなど。‍

若者にとって、憧れの街ではなくなっているのでしょうか?‍

サブタイトル

サブタイトル

そもそも、柏の街に若者はいないのでしょうか?

そんなことは[.u][.s100]ありません[.s100][.u]。パレット柏のオープンスペースや、UDC2の社会実験である「デッキパーク」などは、たくさんの中高生に利用されてきた経緯もあり、若者の居場所としてにぎわっています。このたくさんの若者。彼らはどこから来て、何を目的に過ごし、柏の街に何を感じているのでしょうか?

「若者の街・柏」のリアルはどこに?‍

さあ、柏に関わる若者たちのHONNE(本音)を探っていきましょう。本プロジェクトは、柏で活動している若者にフォーカスし、彼らのHONNE(本音)を探ることにより、若者の柏の街に対する考えや、街の内外での動きを見える化することを目指すものです。市内の各所に徐々に配架していきますので、ぜひお手に取ってお読みください

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