全ての活動

KASHIWA CENTRAL
GRAND DESIGN

柏駅周辺基本構想

当ページは、Internet Explorerをご利用の場合、正しく表示することができません。
Internet Explorerをご利用の場合は、以下よりPDFをダウンロードしてご覧ください。

または、Microsoft Edge、Google Chromeなどの最新のwebブラウザ(無料)を
ご利用いただくか、スマートフォンにてご覧ください。

以下はグランドデザイン【本編】からの抜粋になります。関心がある方は、是非【本編】をご覧ください。

UDC2とグランドデザイン

 柏アーバンデザインセンター(UDC2)は、公・民・学が連携して取り組む課題解決型のまちづくり拠点です。柏駅周辺(以下「柏セントラル」と言います)のまちづくりのプラットフォーム・シンクタンクとして活躍することを目的とし、2015年4月に設立されました。

 柏セントラルに関わる人々が街の理想像や方向性を共有するため、2016年5月に「ラブカシ―柏駅周辺まちづくり憲章―」がつくられました。「ラブカシ」は、この街がどんな街であってほしいか、どんな街にしたいか、まちづくりのアイデアや将来の理想の姿など、皆さんの街への思いを集めたものになります。

 共有すべき理想像ができあがり、これからという矢先の同年9月に、そごう柏店の閉店という非常にショッキングな出来事が起きました。
柏セントラルの象徴の一つが欠けることによる影響は、商業力の減少だけではなく、街そのものの求心力、イメージの低下を招く大きなものです。そこで同年11月、スピード感を持ち、強力にまちづくりを展開するため、法人格を取得し、一般社団法人柏アーバンデザインセンターとして活動を新たにしたという経緯があります。

 このグランドデザインは先に定めた「ラブカシ」を拠り所にしつつ、今後20年間で目指すべき将来像をより具体的に描いたものです。また、描いた将来像を実現化するために4つのテーマと15の戦略や、実現化の仕組み・仕掛けを示しています。今後、柏セントラルに関わる様々な主体が、本グランドデザインを参考・尊重し、互いに連携しながら力を合わせて柏セントラルのまちづくりを推進していくことを期待します。

はじめに

策定の背景と目的

1970年代:千葉県北西部の広域商業拠点へ成長しました

日本初の駅前デッキと合わせて再開発事業が行われました

大型商業施設と地元商店街が合わさった魅力的な商業都市が形成されました

1990~2000年代:多種多様な魅力が街に生まれました

音楽やアートなど多彩な市民活動がまちなかで行われました

「ウラカシ」と呼ばれる若者向けファッション文化が生まれました

2000年代:にぎわいが著しく低下しています

大規模なショッピングセンターが次々と立地しました

つくばエクスプレスが開業しました(2005年)

2016年:商業都市としてのイメージが低下しつつあります

柏の街の象徴の一つだったそごう柏店が閉店しました

このままでは商業施設のさらなる撤退や中心市街地の衰退が進む可能性があります

2016年:商業都市としてのイメージが低下しつつあります

これまでの“商業都市”としての取組みだけでは低下しつつある求心力を取り戻すことができません後は“融合都市”を目指し、戦略的なまちづくりを行います

また、柏セントラルは不安要素もある一方で、柏駅西口北地区の再開発事業、中小ビルの一斉更新、大規模マンションの増加など、生まれ変わるチャンスもあふれており、今が未来に向けた転換点です

2016年:商業都市としてのイメージが低下しつつあります

「グランドデザイン」とは…

柏駅の東西を一体的に捉えたもの

20年後の将来像、その実現方策を示したもの

地権者、住民、事業者との協働や、公と民の連携等、多様な人々との関わり方を描いたもの

これまで育んできた柏らしさを大切にしながら、新たな流れも呼び込める夢と実を兼ね備えた構想

柏セントラル

駅から概ね500m圏(抵抗なく歩ける範囲)を主な対象とします。
必要に応じて、より広域的な範囲についても検討します。

柏セントラルの課題

グランドデザインの検討にあたり、柏セントラルの現状と課題を整理し、以下の1~4を挙げています。それぞれの詳細は資料編にまとめています。

課題
1

40万人都市の中心駅としての

求心力の低下

現状

①商業都市としての魅力を活かせていません
②街の文化があるのに実感できません
③駅や駅前空間のキャパシティが足りません
④交通動線が錯綜しています

課題
2

多様な世代を受入れる

機能の不足

現状

①商業地域内でマンションが増加しています
②人口は増加していますが業務施設は横ばいです
③若者層が定住する割合が低いです
④子育てファミリー層やシニア層の生活を支える機能が足りません

課題
3

古くなった建物

奥行きに欠ける街

現状

①多くの建物が古くなり更新の時期を迎えています
②土地を有効に活用しきれていない小規模な建物が増えています
③歩行者通行量や不動産価値が駅直近に偏っています
④味わい深い個店が路地沿いに点在しています
⑤街並みにオシャレさや美しさが足りません
⑥安全でゆとりある歩行者空間が足りません

課題
4

人々の居場所となる

サードプレイスの不足

現状

①人々が憩えるパブリックスペースや豊かなみどりが足りません
②せっかくのパブリックスペースが活用されていません
③市民活動団体などの活動場所が限定されています

将来目標

課題を踏まえた将来の方向性

日本初の駅前デッキと合わせて再開発事業が行われました

“商業都市”から“融合都市”への転換!

これからは様々な“融合(ミックス)”を戦略的に仕掛け、
多様な要素が共存する未来を目指す

①世代のミックス

柏セントラルの利便性の高さから今後もシニア層が増えていくことは予想される。今後は、子育てファミリー層・若者層も住みたくなる街を積極的に目指す。

幅広い世代にとって住みやすい街を目指し、居住環境やその他必要な環境を向上させる。

②機能のミックス

大型商業施設や商店街が連携し、広域的な集客だけでなく、近隣の購買層を大切にする。

商業だけでなく、文化・教育・医療・福祉など人が活き活きと豊かに過ごせる機能を増やす。

一つの建物で容積率を活かし、住宅と非住宅(商業・業務等)の機能を備えた建物に更新する。

③空間のミックス

旧いものと新しいものが混ざり合い魅力的な空間を作る。

公と民の敷地、屋内空間・屋外空間を問わず、人々が居心地良く過ごせる街を目指す。

実現するためには「量と質」の充実が必要

①人・アクティビティ ②空間・機能

『空間や機能』の数値目標

 『人やアクティビティ』の数値目標の達成のために、交流・定着する人の受け皿となる『空間や機能』である建物の床面積を増やします(詳細は次ページを参照)。

 上図より、他駅と比較すると柏セントラルは住宅を増やす余地があります。また、商業や業務機能を支えるためにも、居住者を増やして足元商圏の消費を増やすことは重要です。

 なお、建物の整備に合わせて、テナント・コンテンツ・担い手等の誘致も行います。建物の整備や誘致は、「民が実施」「公が実施」「公民協働で実施」など様々なパターンを組み合わせながら行います。

まちづくりの4つのテーマと15の戦略

 将来目標を達成するためには、建替えや空間整備などのハード的な取組みと、サービスやイントなどのソフト的な取組みが必要です。これらを4つのテーマと15の戦略として定め、柏センラルに関わる人々のまちづくりへの参画を促進します。以下の1~4を挙げています。

テーマ1

街の魅力や拠点性を高めて交流人口を増やす

1
コンテンツの集積
2
駅前の顔づくり
3
東西のつながり
4
訪れやすく、
帰りやすい街
テーマ2

多様なライフスタイルを支える環境を整えて定着人口を増やす

5
商と住の調和
6
多様なニーズ
7
新しい都市型産業
8
安全・安心
テーマ3

巡る楽しみを高めて回遊人口を増やす

9
魅力ある景観
10
巡りたくなる仕掛け
11
歩きやすい街
12
自転車が
走りやすく
テーマ4

居心地の良い街にして豊かなシーンを増やす

13
パブリックスペース
の設置
14
パブリックスペース
の活用
15
サードプレイス
づくり

街に関わる人々に期待する取組みと関連する戦略の一例

まちづくりの方針

ゾーン・ネットワークごとの重点戦略

ゾーン・ネットワーク
特に重視する戦略
駅前拠点ゾーン

面的なまちづくり(再開発・共同化・駅前広場整備)を進めながら、拠点性を高めるゾーン。

1
コンテンツの集積
2
駅前の顔づくり
3
東西のつながり
4
訪れやすく、
帰りやすい街
7
新しい都市型産業
14
パブリックスペース
の活用
回遊にぎわいゾーン

平面的・立体的に多様な用途が混在するゾーン。居住とその他の用途の調和を目指す。

1
コンテンツの集積
4
訪れやすく、
帰りやすい街
5
商と住の調和
6
多様なニーズ
7
新しい都市型産業
8
安全・安心
9
魅力ある景観
10
巡りたくなる仕掛け
13
パブリックスペース
の設置
14
パブリックスペース
の活用
15
サードプレイス
づくり
暮らしとにぎわいの
複合ゾーン

居住と生活利便施設、その他の用途が混在するゾーン。低層部ではにぎわいが途切れないよう連続化を目指す。

5
商と住の調和
6
多様なニーズ
7
新しい都市型産業
8
安全・安心
9
魅力ある景観
10
巡りたくなる仕掛け
13
パブリックスペース
の設置
14
パブリックスペース
の活用
15
サードプレイス
づくり
暮らしのゾーン

居住地としての「ゆとり」や「安心感」を感じられるゾーン。生活利便施設やその他の環境の向上を目指す。

6
多様なニーズ
7
新しい都市型産業
8
安全・安心
13
パブリックスペース
の設置
15
サードプレイス
づくり
シンボルストリート

沿道のにぎわい、パブリックスペース、緑などの連続化を目指し、通りごとの魅力を創出するストリート。

4
訪れやすく、
帰りやすい街
5
商と住の調和
9
魅力ある景観
10
巡りたくなる仕掛け
11
歩きやすい街
12
自転車が
走りやすく
13
パブリックスペース
の設置
14
パブリックスペース
の活用
15
サードプレイス
づくり
回遊ネットワーク

駅から街の奥へと、人を導くようなネットワーク。また、駅の東西を繋ぐことも目指す。

4
訪れやすく、
帰りやすい街
9
魅力ある景観
10
巡りたくなる仕掛け
11
歩きやすい街
12
自転車が
走りやすく
13
パブリックスペース
の設置
14
パブリックスペース
の活用
15
サードプレイス
づくり

まちづくりの方針図

駅改札口
ゆとりや柏らしさのある広場づくりを目指すエリア
通過交通も利用する主要な車両動線
駅前へのアクセスを支える主要な車両動線

グランドデザインの実現に向けて

グランドデザインの実現に向けた仕組みづくり

ソフトとハードを両輪に据えたサイクルの構築

策定後は、グランドデザインを柱にしつつ、短中期的なアクションと長期的なプロジェクトを両輪で動かし、グランドデザインの実現を目指します。

短中期で実現が可能な小さなアクションを積み重ねることにより、長期的なプロジェクトの精度や効果を高めます。

必要に応じてグランドデザインの弾力的な見直しを行います。

リーディングプロジェクトの推進

プロジェクトのうち、柏セントラルの将来像を実現する上で、特に重要なプロジェクトを「リーディングプロジェクト」と呼びます。

「リーディングプロジェクト」には検討段階から積極的にUDC2が関わります。

リーディングプロジェクトに選定する条件と、現時点で考えられる候補地は次のとおりです。

表:リーディングプロジェクトに選定する条件

3つの条件
判断基準
条件1
波及効果・シンボル性

柏駅に近接している(概ね半径500m圏域内)

公共性やシンボル性の高い施設を含む
(鉄道駅・自由通路・駅前広場・道路・公共施設・病院など)

条件2
まちづくりの必要性

老朽建物や駐車場が相当に集積している

都市再生緊急整備地域を含む ※1

条件3
まちづくりの機運の
高まり

地元関係者によるプロジェクトの検討組織がある
または組織づくりの意向がある ※2

先行整備路線(柏駅周辺まちづくり10カ年計画)の沿道である

都市計画道路(未整備路線)の沿道である

※1 「都市再生緊急整備地域」とは、「都市開発事業等を通じて緊急かつ重点的に市街地の整備を推進すべき地域」として国が指定した地域です。
※2 「地元関係者」とは、土地建物に権利を有する方や町会・商店会などを指します。

候補となるリーディングプロジェクト

W1

西口北地区市街地再開発

W2

西南口の地上接続整備

W3

西口駅前広場の改善

W4-5-6

沿道街並み整備(デザインマニュアル・ガイドライン・地区計画など)

E1

東口北地区再開発(旧そごう駐車場など)

E2-3

東口再々開発及び駅前広場リニューアル(旧そごう、ダブルデッキ、スカイプラザ、隣接地)

E4

道路・駅前広場の整備に合わせた開発(共同建替えなど)

E5

一丁目地区再開発

E6-7-8

沿道街並み整備(デザインマニュアル・ガイドライン・地区計画など)

E9

沿道街並み整備(デザインマニュアル・ガイドライン・地区計画など)、防火建築帯の建替え

表:リーディングプロジェクトに選定する条件

※リーディングプロジェクトは都度更新されるものです。 詳細図面の最新版はUDC2事務所にて閲覧できます。

グランドデザインと関係してる記事